44チャンネル-呪われた都市伝説-
戸田原遊園地。

何年も前に閉園した場所、作業がしやすいといえば作業がしやすい場所でもある。


「ここからだと距離があるな、だけど今日中に終わらせてしまいたいぜ……そうなるとまたタクシーが役に立つな」


44チャンネルを阻止する為に呼んでおいたタクシー。
俺はこの中から一番近い場所で待機してるであろうタクシーのもとへと走った。


タクシーを呼んでから十五分がたっている、それでも待ってくれているタクシーは果たしてあるんだろうか。


しかし意外にもタクシーはまだ待っていてくれていた。


「電話した五月雨です!すいません遅れました!」


「お客さん遅すぎですよ?ラジオをどうとか無線とか意味分からないように指示されて困ってたんだから……」


「すいません!えっと、閉園した戸田原遊園地の近くまでお願いします!」


「分かりましたよ……ったく」


運転手は渋々車を動かした。
ここから戸田原遊園地までは三十分もあれば着くだろう。

「勝俣……待ってやがれ」


もうすぐ全てが終わる。

少しずつ朝に向かって明るくなっている情景を横目に俺は呼吸を正した。
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