44チャンネル-呪われた都市伝説-
「俺は曽野宮から頼まれたんだ、この44チャンネルを終わりにしてほしいと。だからここまで辿り着いた」

「……私のせいだ……私のせいだ……私のせいだ……私があの時勝俣を食い止めてたら……」

汐見は念仏の様に同じ言葉を唱えている。

「曽野宮は自分の意思で自分を殺したんだ。あんまり自分を責めるな、全てが汐見のせいじゃない……曽野宮を殺した奴が曽野宮の敵だ!分かるだろ!?」

「曽野宮君を殺したのは……勝俣」

空を見上げた汐見。
涙で濡れたその目がギラリと鋭い光を放つ。

「俺のことを信じること、それが曽野宮のことを信じることになるんだぜ。分かってくれるか……?お前はそっち側の人間じゃない!話してて分かるんだよ!」

汐見は再び俯き、ピクリとも動かなくなってしまった。

「頼む汐見、あいつの仇をとりたいんだ。だから協力してくれないか……?」

「私は……曽野宮君の為に……」

「そうだ。だってお前はあいつのこと……好きなんだろ?」

汐見はゆっくりと立ち上がり、俺の手をとった。

「勝俣は……この遊園地の奥にある倉庫にいるわ」
< 307 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop