44チャンネル-呪われた都市伝説-
さよならじゃない
俺は両手を縛られたままだ。
勝俣は両腕を汐見に撃たれてもはやなす術もない。
自由に行動できるのは拳銃を持った汐見だけだった。
そう、汐見だけだった。
「汐見……両手を縛られた時は本当に裏切られたかと思ったぜ!ナイスだぜ!後はもう勝俣を警察に……」
そこまで言うと汐見が割り込んできた。
「まだ……終わりじゃないのよ真琴君」
汐見が目を反らす、その先には苦しんでいる勝俣。
汐見はゆっくりと勝俣に拳銃を向けた。
「なにやってんだ汐見!もういいんだ!もうそれ以上自分の手を汚すことはするなあああっ!」
「真琴君、あなたが思っている以上に私は汚れてるの……」
汐見が笑った、でもその笑顔は悲しみで満ち溢れていた。
「No30やめろ!待て……金ならお前に全部やる!だから」
「勝俣……さん。私もあなたと出会わなければ誠実な人だったのにね……」
汐見は意味不明なことを言い出した。