44チャンネル-呪われた都市伝説-


そして、一階から聞こえてきた両親の談笑で俺は我に帰った。


「そ……そうだ。杉森と野口にも電話を……電話を!」


汐見と俺がこんな状態なんだ、あの二人にも同じ現象が起きているはず。
急いで携帯電話のアドレス帳から、まず野口を検索する。


「駄目だ……!絶対に44チャンネルは見ちゃ駄目だ!」


根拠がなければ信じない自分がこんなことを口走るほどだ。
44チャンネルは危険すぎる、これは本物だ。


(野口……早く電話に出ろ!まずいんだよこれは!)


しかし、電話の向こう側から聞こえてきたのは野口の声ではなかった。


《電波の届かない場所に居られるか電源が入っていない為、かかりません》


「マジ……かよ」


携帯電話の音声アナウンスをこれほどまでに憎んだことはないだろう。







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