44チャンネル-呪われた都市伝説-
そして暫く沈黙が続いた後、汐見は――
「今日、一時間目は自習になってるよ。野口くんのことで先生達は緊急会議みたいで……」
そう言った。
「わ……分かった。とにかく俺もすぐにそっち行くから!」
ここで野口の死、杉森の不在を確認してもキリがない。
すぐに学校へと向かわなければ。
依然として月野駅からは喧騒が絶えない。
その中から笑い声が聞こえてくるのが今の俺には腹立たしかった。
(タクシーでだ、タクシーで行くしかない)
周囲を見渡しタクシーを探す。
学校までの片道なら金にも少しの余裕がある。
だが電車が止まっていることもあってやはりタクシーはどこにも見当たらない。
「汐見いったん電話切る!また何かあったら連絡してくれ!」
「う……うん」