44チャンネル-呪われた都市伝説-

その衝撃で自我を取り戻したのかは分からないが、やっと杉森らしい口調で返事を返してくれた。


「そ……曽野宮京……」


自分の名前を言ってくれたことに安堵する。
今なら全てを聞けるかもしれない。
手順を間違っていないと叫んでいた真相も全て。


「さっき言ったよな、手順は間違えなかったって」


「……ええ」


俺が知りたいのはここだ。
手順を間違えた時、そこには何が映っていたのだろうか……。


「教えてあげる。44チャンネルなんて番組、最初から存在しないわ」


「え?」


それは予想もしていなかった言葉だった。
これでは手順云々の話ではない。
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