最後に、恋人。
「由紀、体調どう?? パレード、見れそう??」
「うん、折角だからやっぱ見たい」
パレードまで、かなり時間がある。
でもきっと由紀は動けない。
「孝之、ワタシはベンチで休んでるから遊んできなよ」
『気を遣いたくないから1人で行く』
由紀の言葉が頭を過ぎった。
無理矢理由紀にくっついて来て、結局オレは由紀に気を遣わせている。
「由紀、オセロしよっか」
鞄に携帯タブレットが入っている事を思い出した。
「・・・・は??」
「1人で乗り物乗ってもつまんないっしょ。 オレもパレードまでココで待機。 携帯ゲームしようよ」
ディズニーランドでオセロ・・・・。
シュール過ぎる。
でも、他に何で時間潰すよ??
「・・・・・しよっか」
由紀が最早半笑いでオレの提案に乗っかった。
・・・・まぁ、そうなるわな。
そのリアクション、正解。
なんだかんだでオセロは白熱した。
正直、辺りが暗くなっていることにさえ気がつかない程に熱中した。
おかげであっという間にパレードの時間になった。