初恋
次の日、約束通り浴衣を着て駅前に向かった。
(なんなのよ、この人混み!こんなので待ち合わせとか無理でしょ?!)
お祭りという事で、駅前は人でごった返していた。
この中で由香と麻衣を見つけるのは至難の業である。
私はきょろきょろと辺りを見回し、それらしき人を探していた。
すると、突然後ろから名前を呼ばれた。
「もしかして・・・・沙羅ちゃん?」
(この声・・・・)
ずっと聞きたいと思っていた声に反応して振り返ると、そこには会いたいと思っていた人がいた。
「田宮・・・なんでここにいんの?」
「なんでって・・・由香ちゃん達にお祭りに誘われて、ここで待ち合わせしてたんやけど、沙羅ちゃんも一緒やったんか?」
「うん・・・」
正直、ずっと会いたいと思っていた田宮がいきなり目の前に現れ舞い上がりそうになる自分を抑えるのに苦労した。
でも、田宮の方はかなり困惑している様子が伺えた。
(私が一緒じゃイヤだったのかな・・・)
浮かれていた気持ちがすっと沈んでいくのを感じた。
私は俯き、田宮はきょろきょろと辺りを見渡していて、お互い無言で立ち尽くしていた。
(なんなのよ、この人混み!こんなので待ち合わせとか無理でしょ?!)
お祭りという事で、駅前は人でごった返していた。
この中で由香と麻衣を見つけるのは至難の業である。
私はきょろきょろと辺りを見回し、それらしき人を探していた。
すると、突然後ろから名前を呼ばれた。
「もしかして・・・・沙羅ちゃん?」
(この声・・・・)
ずっと聞きたいと思っていた声に反応して振り返ると、そこには会いたいと思っていた人がいた。
「田宮・・・なんでここにいんの?」
「なんでって・・・由香ちゃん達にお祭りに誘われて、ここで待ち合わせしてたんやけど、沙羅ちゃんも一緒やったんか?」
「うん・・・」
正直、ずっと会いたいと思っていた田宮がいきなり目の前に現れ舞い上がりそうになる自分を抑えるのに苦労した。
でも、田宮の方はかなり困惑している様子が伺えた。
(私が一緒じゃイヤだったのかな・・・)
浮かれていた気持ちがすっと沈んでいくのを感じた。
私は俯き、田宮はきょろきょろと辺りを見渡していて、お互い無言で立ち尽くしていた。