初恋
東吾が出発する日。
私は約束どおり見送りには行かなかった。
何もする気が起きず、ただ部屋の中でごろごろとしていた。
(もう飛行機出ちゃったかな・・・・今頃どこ飛んでるのかな・・・)
そんな事を一日ぼーっと考え、気が付けばもう夕方になっていた。
(いい加減お腹空いたな・・・)
ぼけっとしたままリビングに行くと、手付かずの昼食が置かれていた。
母は夜勤らしく既に姿は無かった。
(まだ世間はお正月休みなのに・・・ご苦労様です)
何もせずごろごろとしていた自分を少し反省して、用意しておいてくれたご飯をひとり食べている時だった。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
(誰だろ・・・)
のろのろと立ち上がると再びチャイムが鳴った。
(せっかちな人だな・・・今開けるわよ)
多少不機嫌になりながら玄関を開けると、そこには顔を強張らせた由香と麻衣がいた。
「どうしたの?ふたりとも。そんな深刻な顔して」
この時間帯にちょっと遊びに来たという雰囲気でもない。
私の質問には答えずふたりは顔を見合わせた。
そんなふたりの様子にますます私は不審に思った。
「ちょっとどうしたのよ、ふたりとも」
何か悪い事が起こったのだと直感で感じ始めた私はふたりを急かすようにそう言った。
すると麻衣が口を開いた。
「沙羅、まだ知らないんだね」
「だから何が?」
嫌な予感に焦らされて、私はイライラし始めていた。
「ここじゃなんだから入るわよ」
由香が家の中に入ってきた。
それに続いて麻衣も玄関に入り靴を脱いだ。
私は約束どおり見送りには行かなかった。
何もする気が起きず、ただ部屋の中でごろごろとしていた。
(もう飛行機出ちゃったかな・・・・今頃どこ飛んでるのかな・・・)
そんな事を一日ぼーっと考え、気が付けばもう夕方になっていた。
(いい加減お腹空いたな・・・)
ぼけっとしたままリビングに行くと、手付かずの昼食が置かれていた。
母は夜勤らしく既に姿は無かった。
(まだ世間はお正月休みなのに・・・ご苦労様です)
何もせずごろごろとしていた自分を少し反省して、用意しておいてくれたご飯をひとり食べている時だった。
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。
(誰だろ・・・)
のろのろと立ち上がると再びチャイムが鳴った。
(せっかちな人だな・・・今開けるわよ)
多少不機嫌になりながら玄関を開けると、そこには顔を強張らせた由香と麻衣がいた。
「どうしたの?ふたりとも。そんな深刻な顔して」
この時間帯にちょっと遊びに来たという雰囲気でもない。
私の質問には答えずふたりは顔を見合わせた。
そんなふたりの様子にますます私は不審に思った。
「ちょっとどうしたのよ、ふたりとも」
何か悪い事が起こったのだと直感で感じ始めた私はふたりを急かすようにそう言った。
すると麻衣が口を開いた。
「沙羅、まだ知らないんだね」
「だから何が?」
嫌な予感に焦らされて、私はイライラし始めていた。
「ここじゃなんだから入るわよ」
由香が家の中に入ってきた。
それに続いて麻衣も玄関に入り靴を脱いだ。