Arika*

「さよーなら、くるみせんせー!れいせんせー!」

「「はい、さようなら、また明日ね。」」

ばいばーいと、手を振りながら帰っていく6人目の姿を笑顔で見送ると
2人で託児所の中へ

きしきしとなる廊下はもう薄暗くなっていた
「疲れたねー、」
「そうですねー、でも、癒されますよね、子供って。なんかパワーがあるっていうか・・・(笑)」
「・・・ほんと、どっからくんの?、その元気。」
「まー、若さですか?」
「こら、まだ26の先輩に何をいう~!」
「あはは、!!(笑)」
カラカラ、と窓をしめ、戸締りをしながら保育員室に向かった


「お、お疲れさん。」

部屋の中に入ると明るい声が届く。
「園長先生!お疲れ様です!!」
「お疲れ様です!」
季節外れなアロハTシャツを着て笑う北村園長は
優しく包むように柔らかく笑うと、
「二人ともお疲れ、まあ、座って座って」
と言って、私たちを部屋の奥のソファーに座らせる
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