爆走★love boy3
物音もなく樹がこの部屋へ入ってきていることを、俺は感じ取っていた。


言いながら振り返ると、ドアのところに案の定樹が立っている。


昨日、俺が聞き耳を立てていたことも、樹なら気配だけで感じ取っていただろう。


だからこそ、昨日はあんな大胆な行動に出たのだ。


俺に、あてつけるために。


「わかってる」

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