・*不器用な2人*・(2)
始まる日々
ポイ捨て
翌日の全校集会の際。
体育館の隅に屋上メンバーで集まっていると、同学年の女子たちが数人寄って来た。
「聞いてよ風野ちゃーん」
いきなり肩をガシッと掴まれ何事かと私が身構える暇もなく、彼女たちは私を取り囲んだ。
「風野ちゃんって芳野と去年同じクラスだったでしょ!?
この子がさ、芳野にポイ捨てされたんだよ!」
集団の中ではそれなりに可愛い女子を私の前へ引き出して、彼女たちは興奮気味にそう言った。
私のすぐ横に座っていた梶君がうすら笑いを浮かべながら「またか」と呟くのが辛うじて聞きとれた。
去年もその手の話は10回以上聞かされた気がする。
いい加減耳ダコとなってしまっているものの、「どうしたの?」と愛想笑いで訊ねてみた。
体育館の隅に屋上メンバーで集まっていると、同学年の女子たちが数人寄って来た。
「聞いてよ風野ちゃーん」
いきなり肩をガシッと掴まれ何事かと私が身構える暇もなく、彼女たちは私を取り囲んだ。
「風野ちゃんって芳野と去年同じクラスだったでしょ!?
この子がさ、芳野にポイ捨てされたんだよ!」
集団の中ではそれなりに可愛い女子を私の前へ引き出して、彼女たちは興奮気味にそう言った。
私のすぐ横に座っていた梶君がうすら笑いを浮かべながら「またか」と呟くのが辛うじて聞きとれた。
去年もその手の話は10回以上聞かされた気がする。
いい加減耳ダコとなってしまっているものの、「どうしたの?」と愛想笑いで訊ねてみた。