冷酷社長の極上の愛
このシリアスな状況に、

声をかけるのは相当勇気がいっただろう。

・・・しかも、

そんな時に声をかけられた私も、

かなり恥ずかしい。

「す、すみません!下ります!

行きましょう、社・・・宗吾さん」


「?!」

社長ではなく、

下の名を呼ばれ、宗吾は驚いている。

この状況で、

社長とは言えないでしょう、さすがに・・・

・・・

私は立ち上がり、

CAさんに軽くお辞儀すると、

宗吾の手をしっかり握り、飛行機を降りた。

・・・

荷物も手荷物だけだった私たちは、

到着ロビーを抜け、

外に出た。

…我慢してたのに、

可笑しさが限界にきた私は、

声を上げて笑い出してしまった。

もちろん宗吾は眉間にしわを寄せ、

私を見ている。
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