冷酷社長の極上の愛
「…お母さん?」

少し戸惑いながら、母の名を呼ぶ。

・・・

「白鳥建設の社長なんか、やめときなさい」

・・・

母は、私の顔を見ることなく、

思っても見ない言葉を口にした。

・・・

好きな人がいるとは言ったが、

なぜそれが白鳥建設な社長だと、

宗吾の事だと分かったのか、

それが不思議で仕方がなかった。

しかも、その人を、全面的に否定している。

・・・

「貴女が、あそこに就職すること自体、

ママは反対だった・・・

貴女が、まだ子供だった頃、

白鳥に恋してる事も、知ってた。

でも、今まだ、その人に恋してるんでしょう?

とにかくやめなさい・・・

あんな男と、一緒になったって、

幸せなんかにはならない・・・

パパの為にも・・・」


まだ何か言いたそうにしていた母だったけれど、

それ以上を口にしなかった。
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