冷酷社長の極上の愛
【宗吾side】

「…入れ」

社長室で仕事をしていると、

光司が入ってきた。

・・・

「社長、ちょっとよろしいですか?」

真剣な表情で、私を見つめる光司。

黙って頷くと、

書類の束を差し出してきた。

・・・

「これは?」

「その契約書に、見覚えはありませんか?」

それに答えようと、

書類に目を落とすと、

この契約書にサインしたことを思いだした。

・・・

まだ社長になって間もない頃、

まだ父が会長になったばかりで、

でも、この契約に関しては、社長の私でなく、

会長の父が実権を握っていた。
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