冷酷社長の極上の愛
【亜紀side】

会社を出て、一人トボトボと

家路についていると、

突然、誰かが私の肩を掴んだ。

驚き振り返ると、

そこに立っているのは、

小野寺新だった。

・・・

「…どうしたんですか、こんなところで?」

私の問いかけに、

新は少し真剣な顔で言った。


「亜紀さんが心配で・・・

あんなものを見せて、貴女を傷つけた。

だから、貴女の傍に、いたいと思って…

貴女の気が、少しでも紛れるなら・・・」


「・・・小野寺さん」


「家まで、お送りしますよ」

新の提案に、首を振る。

「…いいえ、歩いて帰ります。

今は、一人になりたいんです・・・」


それが今の私の心境。

・・・が。
< 140 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop