冷酷社長の極上の愛
新は人の目も気にせず、

私をギュッと抱きしめた。

・・・

「あ、あの・・人が」

「亜紀さんを一人にしたくない・・・

貴女が一人で泣くなんて、そんなの黙って見てられない。

お願いですから、送らせてください」


「・・・」

ジロジロと、行きかう人たちに見られ、

私は已むおえず、小さな声で言った。


「お願いします」

・・・

私の言葉に安堵したように、

新は微笑み頷いた。

家まで送ると、

新は自分の名刺を私に手渡した。

「今頃って言うのもなんですけど、

私の携帯番号・・・

何かあったら、いつでもかけてください」

そう言うと、

新は帰っていった。

・・・

今はその優しさが、

胸に沁みこむほど嬉しかった・・・
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