冷酷社長の極上の愛
そう言ったオレは、

亜紀の背中を強く推した。

相変わらず不安げな表情を浮かべた亜紀は、

オレをチラッと見つつ、

秘書室を出ていった。

・・・

…それから数時間後。

宗吾は帰ってきた。

「変わったことはなかったか?」

「…大アリです」

オレの言葉に、宗吾は目を見開く。

・・・

「何があった」

「・・・亜紀が来ましたよ」

「亜紀・・・」

宗吾の顔は、切なげに歪んだ。

・・・

「さっさとことを納めないと、

亜紀が社長から、離れていきますよ」


「・・・もう、離れてるさ」


「…これを見ても、まだそう言えますか?」

オレは小野寺の事についての資料を、

宗吾に手渡した。

それを受け取った宗吾は、社長室の中に消えて行った。
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