冷酷社長の極上の愛
本当は許してる、初めから。

亜紀が愛した人ですもの。

私の大事な娘が愛した人なら、

本当にいい人なんだろうと思う。

でも、

あの事件を理由に、2人を許さないふりをして、

会長、貴方や、そして奥様を避けてきた。

昔も、今みたいに必死に私に為に、

何度も頭を下げてくれた会長。

会長には自分なんかより、私の方が

幸せになってくれると言ってくれた奥様。

・・・

そんな貴方たちと、

親戚になると、私は一生頭が上がらない気がする。

・・・

「会長、もう、頭をあげてください・・・

後は、私の問題です。

亜紀のお母さんと話をさせてください」

優しい口調で、そう言った宗吾さん。

・・・

会長は頷くと、

「後は宗吾に任せる…

美登里と、ちゃんと話をするんだぞ?

後日、聞かせてもらうから」

そう言って、私にもう一度頭を下げると、

部屋を出ていった。

…沈黙だけが流れる。
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