冷酷社長の極上の愛

「先方の意向に反する仕事をするなら、

君はもう用無しだな」


「「？！！」」

宗吾の言葉に、

現場監督も私も目を見開いた。

・・・

事情も聴かずそう言った宗吾に、

私は少し苛立ちを感じた。

これだけ大きな現場なのだから、

何かと事情があるに違いない。

その事情も聴かないなんて。

・・・

「…今から手直しは出来るのか？」


「それは・・・」


「出来ないのなら、君はいらない。

現場監督には、もっと優秀な者を

付けるまでだ」

黙り込んでしまった現場監督。


宗吾は踵を返し、歩き出した。


「待ってください！社長、

辞めさせる前に、事情位聴いてあげてもいいのでは？

仕事は独りじゃできないと言ったのは、

社長、でしたよね」