冷酷社長の極上の愛
「・・・そう言う事情なんですが」

話し終えた現場監督。

・・・

宗吾は。

「・・・そう言う事情なら仕方がない。

だが、こことここの二か所だけは

手直ししてくれ。先方の要望には応えねば」


そう言った宗吾は、

どこか優しい表情をしていた。

現場監督にも笑顔が戻り、

頷いた。

「ありがとうございます!

この二か所は何としてでも、手直ししますので」



「そうか、よかった。

これからも頼むよ、金城君」



「・・・はい!」

・・・

立ち上がった宗吾は、現場を去るべく

歩き出した。

私もその後に続く、

そんな私を、現場監督が止めた。

「・・・何か?」

「先ほどは、本当にありがとうございました。

私も、ここで仕事が続けられます」
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