冷酷社長の極上の愛

②偽りの愛が

【亜紀side】

今日も、清々しい朝。

私はいつものように朝食を作り、

まだ眠る宗吾を起こす。

「・・・ん・」

まだ夢うつつな宗吾。

仕事場では見せないこの表情が、

私は大好き。

・・・

誰にも見せない無防備な顔が、

たまらなく愛おしい。

・・・

「おはようございます」

「・・おはよ」

そう言って私を引き寄せ抱きしめた宗吾。

ほんの少しだけ、

宗吾のぬくもりに包まれていたい。

数秒間ではあったけど、目を瞑り、

そのぬくもりに酔いしれる。

・・・

そして間もなくすると、

いつものように、慌ただしい時間の始まり。

宗吾は身支度をして、

一緒に朝食を取り、

片付けは、その時手が空いてるどちらかがする。

私が家事はするって言ってるけど、

一人で苦労する必要はないと言われ、

私はその言葉に甘える。
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