冷酷社長の極上の愛
8.冷酷社長の極上の愛
【宗吾side】

「待たせて悪かったな?」

新幹線に乗り込んだ私たちは、

目的地に向かって進み始めた。

・・・

「何度も連絡したんですよ?

電話位とってくれればよかったのに」

少しプッと口を膨らませ、

亜紀が私に怒って見せた。

・・・

「電話に出られる状態じゃなかったんだ。

全く…美影の仕組んだトラブルは、

巧妙すぎて、解決させるのに、時間がかかったんだ」


溜息をつきながら、そう言うと、

亜紀は私をまっすぐに見つめた。


「…でも、ちゃんと来てくれて、

ありがとうございました・・・

来てくれなかったら、どうなっていたか、

わかりません」

亜紀は身震いしてみせる。

私はなんだか可笑しくて、クスッと笑った。


「笑わないでくださいよ~」

亜紀の顔はまた少しムッとしていて、

私はそんな亜紀を抱き寄せた。
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