冷酷社長の極上の愛
恥ずかしさを隠すように、

花に目を向けながら答えた。

「よくここに来てました、両親が好きで。

…社長もよくここに来てたんですか?」

・・・

振り返った宗吾の顔を見て、

その顔に見惚れてしまった。

今まで見せた事無いほど、

リラックスして、それでいて、

凛とした顔で、私に微笑みかけた。から・・・

・・・

「ああ‥ここには世話になりっぱなしだ。

落ち込んだ時、疲れた時、

しょっちゅうここに来てた」


「そう、なんですか」

・・・

それからしばらく、

何にも話さず、

庭園を静かに散歩してた。

・・・

宗吾の手のぬくもりが、

体中に伝わって、

花を楽しむどころじゃなかった。

・・・

そして宗吾の発した言葉によって、

私は心を何かにえぐられた

そんな感覚に襲われていた。
< 59 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop