続・鉢植右から3番目
だけど、そのどれもが今の状況には敵わない。なぜ、一体どうして、私はファミリーレストランなんて場所のトイレで、妊娠検査薬を試しているのだろうか。
どーうしてなんですかーあ、神様ーあ・・・。
待っているのは1分やそこらだ。
だけど怖くて私は天井を睨んでいた。
そんなことでそこまで情緒が不安定になって体調不良になるはずがない、そう奈緒に断言されてしまうと、確かにそうかも、とは思う。
だって所詮関係のない人間からの攻撃なのだ。そういう意味では殺傷能力は低いわけで。偶然話を聞いてしまった夫だって、何か嫌だと思ったなら流石に何かは言うだろうし・・・。
でもヤツからこのことに関して、一言だって言葉はなかったのだ。
私はそうだと思い込んでいたから・・・妊娠だなんて考えもしなかった。
だけど―――――――――――
ふう、と息を吐き出した。
そしてゆっくりと視線を手持ちのスティックへとおろす。
「あ」
思わず、声が出た。