続・鉢植右から3番目


 ヤツの声が、頭の中でリフレインする。

 ――――――――終った話でしょ。

 確かに。


 ――――――――今更、俺にはどうしようもない。

 確かーに。


 あの無愛想が笑った。

 尊敬と愛情・・・それに、家庭の幸福。いちごの花言葉。私の好きな鉢植で、しかも大きくて、しかも食べられて、しかもビタミン豊富で、しかも、子供を祝福する言葉のものを。

 誕生日にってくれたんだ。


「あらら・・・」

 正直な私の瞳には涙が。そしてお腹の中にはヤツと私の子供が。

 何て、こと。ああ、神様・・・・。


 不在の日曜日のわけも、解約した230万も、どうでもいいと心底思った。だって、私が考えているより、ヤツは私のことを考えてくれている。

 よく見ている。よく知っている。そして言葉はなくても、ちゃんと手を出してくれている。

 私が一人でパニくってそれに気付いてないだけだ。


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