続・鉢植右から3番目
何故か?それはね~、私達が契約結婚するに至った原因を作ったのは、同窓会だから、なんですよ!
まあ、それは母親達の、だったけど。昔の親友にあって、娘がまだ嫁にいかないと嘆いたうちの母親と、息子がまだ嫁を貰わないと嘆くあちらの母親とで、じゃああなたの子供、うちに頂戴って話しになったのだった。
今は、幸せだ。だからそれには感謝している。だけど、その当時はあまりの理不尽な決定に叫んだものだった。
これは身売りだーっ!!!って。
ちなみにその時、そう叫んだ私に母親は、この話を受けないなら親子の縁を切ると言ったのだ。
なんてことだ、と私は頭を抱えた、去年の春。
だから、といっていいだろう、同窓会と聞くと身構えてしまう私だった。でも仕方ないでしょ?
葉書を二つ揃えてダイニングテーブルに伏せる。
・・・ヤツに聞こう~っと。
きっとあの男なら面倒臭いって言うだろう。そしたら夫婦で欠席すればいいのだ。届くのが遅れたからだろうけど、直接幹事に出欠の電話をかけるようにと手書きで葉書に書き加えられていたし。
「よし」
そうと決めたら気が楽になった。
私は改めて立ち上がり、本日の晩ご飯の支度を始めた。