続・鉢植右から3番目


「・・・判った」

 ヤツの返事はそれだけだった。

 はい?

 私は顔を上げて、まじまじと前の席に座る夫を眺める。

「え、行くの、同窓会?」

「うん」

「嘘」

「・・・嘘ついてどうするんだ」

「まあそれはそうなんだけど」

 驚いた。

 お芋さんを煮込んだのとオムレツ、それと揚げ出し豆腐という変な組み合わせの晩ご飯を食べながら、聞いたのだ。

 こんなの来てたけど、どうする~?って、件の葉書を見せて。

 そうするとあんな会話になったってわけ。

 面倒臭いって、言わなかった!!

 私はしばらくぽかんとした後、黙々と食事を続けヤツをじーっと見ていた。

 ヤツはちらりと私を見て、首を少しだけ傾げる。

「何」

「いや~・・・・その・・・面倒臭くないのかなあと思って」

 正直に口に出してみたら、ダレ男はご馳走様と手を合わせた。そして食器を持って立ち上がる。


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