続・鉢植右から3番目


 音を立てながら食器をシンクに置いて、ぼそっと呟いた。

「――――――――行かない方が面倒臭いことになりそうで」

「え?」

 もしもし?ヤツが言った言葉の意味が判らなくて私もキョトンとする。ほんと、この男の頭の中は私には判らないわ。

 するとヤツはため息をついて言ったのだ。無表情男が珍しく表情を――――――うんざりした顔を出して。

「電話、かかってきた。勿論出席するだろう、と聞かれたから、まだ招待がきてないって言ったんだ。それ、着いてしまったからには、参加しなかったらまた電話攻撃を受けるに違いないから」

 ・・・・はあ。

 私は曖昧に頷いた。だから、参加するのね?

「え、友達?クラスメイト?」

 ヤツには電話が来たのか!実は結構仲が良い友達が高校の時にいたのかしらと思って、そこに私は驚いた。

 だって、私は誰からも電話なんぞかかってきてないのだ。ちょっと私ってば可哀想な子なのかしら~・・・・。

 若干凹みながらそう考えていたら、また嫌そうな低い声が聞こえた。

「友達じゃあない」

「・・・へえ」

 そう言うと、ヤツはいつもの定位置へ。会話、終了の模様です。


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