続・鉢植右から3番目


 はっ!?

 ほとんど衣服を剥かれた状態で、思わず私は夫をガン見する。

 ・・・このオッサン。

 珍しくにやりと笑って、邪魔だな、と私の最後の砦を取り去りながら、ヤツが言った。

「気になるなら、自分でどうぞ」

 ただし、俺から抜け出せたならね。って言いたいんだろう。長身のデカイ体を全部私の上に乗っけておいて、何を言いやがるんだ、こいつは!

 と思ったけど、その後苦情は言えなかった。ヤツがここから本気を出したからだった。

 私を抱いて、そのまま裸で寝てしまったヤツの腕から何とか抜け出す。

 寝てる人間の重いこと・・・・それに、疲れきっていて、喉もカラカラだ・・・。

 干からびる寸前の体を叱咤激励して居間まで這い出る。ふにゃふにゃの下半身をずるずると引き摺って、何とか服を着て、水を飲んだ。

 火照っている体と頭を冷やすために、しばらく床に転がっていて、壁のカレンダーを観察してみる。

 あと、2週間・・・・。

「・・・さて」

 ゆっくりと起き上がる。

 早く返事が欲しいから、夜12時までなら電話して――――――――――

 そう書いてある葉書を手に携帯を開ける。まだ、時間は大丈夫。

 そして、幹事に電話をかけた。






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