イケメン女子の学園生活 〜番外編〜
「あぁ!?だから呼んでこいや!」
「一応伝えましたよ」
さっきの奴の声がした。
何だ、同じクラスか。
渋々教室まで行けばクラス全員が同時に俺を見た。
「アンタ誰」
怒鳴り散らしていた先輩を軽く睨みつけた。
「…オメーが遠野か」
「アンタは誰だよ」
「ちょお来いや」
そうして連れ出された俺は学校を離れ、もう潰れたパチンコ屋の駐車場に来ていた。
歩きながらどこかに電話をかけていた先輩はどうやら呼び出し電話らしく、着いた頃には20人くらいの野郎がいた。
「…遠野さあ、俺等の仲間に手ぇ出したらしいじゃん?」
誰だの問いに答えない先輩がやっと本題に入った。
欠伸を一つ、俺はその問いには答えない。
どう答えてもこの状態は変わらないからだ。