イケメン女子の学園生活 〜番外編〜
クールな男前
―――……
『………?』
少しヒリヒリするデコ。
頭を上げると夕日に染まるグラウンドが見えた。
部活を終えた生徒達がゾロゾロと帰っていく。
絶対、赤くなった…。
組んでいた腕をほどきデコを軽く触る。
………あぁ、寝てたんだ。
〜朔月side〜
夕方の午後6時。机に突っ伏して寝ていたオレが目覚めた。
…にしても、誰も起こしてくれねーなんて…薄情な奴等だな。
首を回すとポキリと骨が鳴る。
尻も痛いので立ち上がり身体を回す。
5限目辺りで寝たからかれこれ4時間は机で寝ていた。
……アホすぎる。
しかしながら最近の寝不足で出来たクマが消えたっぽい。
何となく気になった目元の膨らみが退いた。
んーーっ、っと延びをしてから鞄を肩にかけた。
夕暮れ時ならでわの廊下の景色、雰囲気になんだか穏やかな気持ちになる。
……あ、そう言えば。
ロッカーから出した靴を履いて門に向かう途中、踵を返し中庭に向かう。
最近見つけた大きな桜の木に住む小鳥。
今日の朝見たときに巣が落ちそうになっていたのを思い出した。
あん時は遅刻ギリギリで急いでたからな。
気持ち早足で小鳥が無事か見に行く。
卵もあったし落ちたら一大事だ。