イケメン女子の学園生活 〜番外編〜

「は、はぁ〜知らないし、そんなの!覗き見する方が悪いんじゃ〜ん」

『あ゛ぁ?』

「ヒィィッ」


ガッと胸ぐらを掴み俯き気味の男を無理矢理上を向かせた。

ちゃんと聞けゴラァ。



『自分の醜さ棚に上げてこの子を攻めんじゃねえよ。性格ブスだ?テメェのがよっぽとブスだ。それに見た目は…ハッ、微妙だな!情けねぇ顔しやがって。話の内容的にテメェはフラれたんだろ?ダセー。そんなんだからフラれんだよ、クズ』



ノンブレスでいい放ち、ハァ、と息を吐いた。

言いたい事を全部言え、怒りが少し治まった。


男は涙目でカタカタと震えている。



「ウゥゥ…俺、仮にも先輩なんだけど〜!?」


あ、そうなんだ。

まあ1年では見たことなかったがな。

けど、


『知らね。たった1年や2年早く産まれただけだろ。オレはオレより劣った人間を尊敬しない主義なんで。先輩として尊敬して欲しければ、オレに勝るもの探してきてからにして』

「………ゥゥ…」



唇を噛みしめ、泣き出したヘタレ糞先輩モドキ男。

止めろよ。汚ないな。
オレの手に涙が付いちゃうだろ?



『…って事で、歯ぁ食いしばれ』

「………へ?」



ガツンッ!!

掴んでいる逆の手で男の頬を殴った。



「〜〜〜っいだい!!!」


胸ぐらを離してやると一目散に逃げて行った。

走りかたもヘタレだな、まったく……。


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