小さな初恋
葵は、

なかったことにしたい訳じゃないんだ…



ただ、

“思い出"として…



色褪せない記憶の中に残そうとしていたんだ…





雨の日のキスも…


“思い出"に変わった…





それでも満足だよ。


葵を思っていた事実は残るんだから…



無駄な恋じゃなかった…


こんなにも人を愛して、

こんなにも夢を見れた…





幸せで、

儚い夢を見れたんだ…



夢はいつか覚める。


悲しみの余韻を残しながらも、



また前に進む原動力を与えながら…



夢は“過去"となっていく…














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