小さな初恋
微かに震える葵の肩に、


優しく触れた兄貴…





「チュッ」


短いキス…

とても綺麗で、温かくて…



「クッ…ヒクッ…」


気がつけば俺は泣いていた。


「クッ…ゥッ……ヒクッ…」




でも、

それよりも大きな声で、


葵は泣いていた。





兄貴がそっと涙を拭い、

二人は互いに見つめあった。




“好き"


聞こえないくらいの小さな声。



俺が昔告げた二文字。


今、

兄貴と葵は確かめあうように呟いた…





「愛斗…二人、幸せそうだね?」







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