悪魔的に双子。
「ぜひとも、犯人を見つけないといけませんな」


蓮がにっこりとわたしに微笑んでみせた。


ぞくっと背筋が震える。


「いや、別に犯人とか誰でもいいんだけど。犯人いないかもしれないし」


あははは、と乾いた声で笑って、わたしは首を横にぶんぶん振った。


蓮はわたしと反応など総無視でさらに続けた。


「犯人探しとなると人員が必要ですな」


「いやいや、人の話聞こうよ」


「王子様と同じ棟にいる連中は必須」


「……聞けよ」


わたしが犯人探しなんてネチッネチしたこと望んでないことは、蓮が一番分かってる筈だ。


何でこいつは嬉しそうに犯人探しの計画立ててるんだ。



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