悪魔的に双子。
教室に帰ると、有志と田城はもういなくなっていて、蓮はわたしの席に座って外を眺めていた。


何をたそがれているのやら。



「蓮、あんたの行動力には感心します。」


話しかけると、蓮はわたしに向かってにっこり笑ってみせた。


「有意義な話しはきけましたか?」


「……」


「名付けて、『青のためなら死をも厭わない会』の結成」


「何、そのおぞましい名前の会は。」


「文字通りの会です。」


蓮はデカイ眼鏡の奥で目をギラリと光らせた。


もし、今日から昼飯一緒に食べる、わたしを入れた五人が会員であるなら、その会の名は、『蓮に懐柔されるべく存在する会』とでも名付けるベきだろう。


「結束おめでとう、青を守るためならいの…」
「もう、何も言わないで」


鼻の穴にシャーペン突っ込んでやりたい衝動を抑えるのは中々に大変だった。



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