悪魔的に双子。
「真昼と唯流って、百合人くんと仲悪いの?」
好奇心いっぱいに尋ねると、真昼の動きが一瞬ピタッと止まった。
ついでまじまじとわたしの顔を見る。
「青って……素直だよね」
真昼のひとり言のような呟きにわたしが首を傾げると、真昼は笑ってなぜかわたしの頭を撫でた。
「……なぁに?」
「ううん、なんでも」
真昼の瞳に浮かぶ優しい色に戸惑ってわたしはぱっと目をそらした。
「百合人とは仲が悪いっていうか宿敵なんだよ。唯流はすごく嫌ってるけど、僕は好きでも嫌いでもない。……というより最後に会ったのだいぶ前だし、忘れたな」
真昼はわたしの頭を撫でながらまたおかしそうに笑った。
「百合人のことが知りたくて来たの?」
「……うん。宿敵ってなんで?」
「ずいぶん酷い目に合わされたから」
わたしたちはあんたと唯流にずいぶん酷い目に合わされた。
今はそんな風には思わないけれど、一緒に暮らし始めたころは、真昼と唯流こそ、わたしたちの宿敵だった。
でもどうやら、真昼唯流の双子には、別に宿敵がいたらしい。
「……なんで口尖らせてるの?」
不思議そうな顔をして尋ねてくる真昼にわたしは、
「別に」
とそっけなく答えた。
「わたしたち、なんで百合人くんに会ったことないの?」
気を取り直して尋ねると、
「さぁ?会う必要がなかったからじゃない?」
と身も蓋もない答えが返ってきた。
好奇心いっぱいに尋ねると、真昼の動きが一瞬ピタッと止まった。
ついでまじまじとわたしの顔を見る。
「青って……素直だよね」
真昼のひとり言のような呟きにわたしが首を傾げると、真昼は笑ってなぜかわたしの頭を撫でた。
「……なぁに?」
「ううん、なんでも」
真昼の瞳に浮かぶ優しい色に戸惑ってわたしはぱっと目をそらした。
「百合人とは仲が悪いっていうか宿敵なんだよ。唯流はすごく嫌ってるけど、僕は好きでも嫌いでもない。……というより最後に会ったのだいぶ前だし、忘れたな」
真昼はわたしの頭を撫でながらまたおかしそうに笑った。
「百合人のことが知りたくて来たの?」
「……うん。宿敵ってなんで?」
「ずいぶん酷い目に合わされたから」
わたしたちはあんたと唯流にずいぶん酷い目に合わされた。
今はそんな風には思わないけれど、一緒に暮らし始めたころは、真昼と唯流こそ、わたしたちの宿敵だった。
でもどうやら、真昼唯流の双子には、別に宿敵がいたらしい。
「……なんで口尖らせてるの?」
不思議そうな顔をして尋ねてくる真昼にわたしは、
「別に」
とそっけなく答えた。
「わたしたち、なんで百合人くんに会ったことないの?」
気を取り直して尋ねると、
「さぁ?会う必要がなかったからじゃない?」
と身も蓋もない答えが返ってきた。