悪魔的に双子。
「……有志…怒ってるの?わたし、悪いことした?……ごめんなさ…」
「青は悪いことしてないよ」
有志はわたしの肩をぎゅっと抱きしめて言った。
「ごめんね、青。苦しかったでしょ?」
「……へ?なんで謝るの」
わたしはにこっと笑った。
ママが教えてくれた魔法だ。
青と有志は鏡だから、青が笑ったら有志も笑うよ
「……青」
有志の後ろで泣きじゃくっている真昼が唐突に声を上げた。
「ごめんなさぃい、ヒック、僕が青を閉じ込めたんだ、ごめんなさ…い」
ごめんなさい、ごめんなさい、とうわ言のように繰り返す真昼をぼんやりと眺めていた。
状況がいまいち分からない。
とりあえず水が飲みたい。
でもその前にしなきゃいけないことがある。
わたしは真昼の頬に手を伸ばした。
涙をぬぐってあげなくては。
自分もさっきまで泣いていたくせにそんなことを思いながら、わたしはいつの間にか意識を失っていた。
あとで聞いた話によると、真昼がわたしを物置に閉じ込めた後、見つかった真昼と唯流が適当な嘘をついて有志を外に連れ出したらしい。
青が勝手に外に隠れにいったとか、そんなところだろう。
外であったことは、あまり分からない。
有志が教えてくれなかった。
なぜ真昼はあんなに泣いていたのか。
唯流はあの日から数日は元気がなくて、まったくもって唯流らしくなかった。
まぁ、あの有志の冷たい顔を思い出せば、なんとなく想像つかないでもない。
有志は日頃が温かいぶん、時々、怖いくらいに冷たくなれるから。
わたしは脱水症状を起こしていた。
あの時、扉が開くのがもう少し遅かったらと思うとちょっとぞっとする。
でも、今わたしがあの出来事を思い出す時は、真っ先に真昼の泣き顔が思い浮かぶ。
泣くぐらいなら、あんなことしなければよかったのに、と記憶の中の小さな真昼をからかいたくなる。
あの時真昼の泣く顔を見れてよかったとも思う。
おかげで、真昼の心の存在に気づくことができたから。
「青は悪いことしてないよ」
有志はわたしの肩をぎゅっと抱きしめて言った。
「ごめんね、青。苦しかったでしょ?」
「……へ?なんで謝るの」
わたしはにこっと笑った。
ママが教えてくれた魔法だ。
青と有志は鏡だから、青が笑ったら有志も笑うよ
「……青」
有志の後ろで泣きじゃくっている真昼が唐突に声を上げた。
「ごめんなさぃい、ヒック、僕が青を閉じ込めたんだ、ごめんなさ…い」
ごめんなさい、ごめんなさい、とうわ言のように繰り返す真昼をぼんやりと眺めていた。
状況がいまいち分からない。
とりあえず水が飲みたい。
でもその前にしなきゃいけないことがある。
わたしは真昼の頬に手を伸ばした。
涙をぬぐってあげなくては。
自分もさっきまで泣いていたくせにそんなことを思いながら、わたしはいつの間にか意識を失っていた。
あとで聞いた話によると、真昼がわたしを物置に閉じ込めた後、見つかった真昼と唯流が適当な嘘をついて有志を外に連れ出したらしい。
青が勝手に外に隠れにいったとか、そんなところだろう。
外であったことは、あまり分からない。
有志が教えてくれなかった。
なぜ真昼はあんなに泣いていたのか。
唯流はあの日から数日は元気がなくて、まったくもって唯流らしくなかった。
まぁ、あの有志の冷たい顔を思い出せば、なんとなく想像つかないでもない。
有志は日頃が温かいぶん、時々、怖いくらいに冷たくなれるから。
わたしは脱水症状を起こしていた。
あの時、扉が開くのがもう少し遅かったらと思うとちょっとぞっとする。
でも、今わたしがあの出来事を思い出す時は、真っ先に真昼の泣き顔が思い浮かぶ。
泣くぐらいなら、あんなことしなければよかったのに、と記憶の中の小さな真昼をからかいたくなる。
あの時真昼の泣く顔を見れてよかったとも思う。
おかげで、真昼の心の存在に気づくことができたから。