悪魔的に双子。
「……遊ぶの?」


「うん」


「わたしと百合人くんが?」


「うん」


「……何して?」


わたしと蓮なら、遊ぶ、といえば一緒に買い物行ったり、プール行ったり、普通に女子中学生がやってることを遊びと定義できる。


百合人くんとわたし間になると、『遊び』の定義がいまいち分からない。


精神年齢推定8歳だから……お、鬼ごっことか?


わたしが戸惑っていると、百合人くんはにこっと笑って言った。


「買い物に行こう」


「買い物、か」


案外ものすごく普通な答えが返ってきた。


鬼ごっこ言われたらどうしようかと思った。


あいにくとして、わたしは疲れ知らずに駆け回って、夜コテっと眠ったかと思ったら朝には完全充電完了な子ども特有のハイスペックなどとうに失っている。


「買い物、いいよ。行こ。」


断る理由もない。


かくして次の日、百合人くんと出かけることになった。
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