悪魔的に双子。
わたしたちの係である巨大壁画作りとは、小さく切った紙を枠にはめて大きな一枚の絵をつくるというもの。


なかなかに地道な作業だ。


去年は有名な絵画を何枚か作った。


ちなみにわたしは去年も壁画係である。


今年の作業場所は3年1、2、3、4組。


一つのクラスに20人入ると計算して約80人。


どんだけ壁画に人員さくんだよって話ではあるが、巨大壁画作りとは、いわば生徒数に対し仕事の少ない我が校のこじんまりとした文化祭が作りだしたあってもなくてもいい仕事だ。


別にあってもなくても良い仕事なんですよ、と言われたわけではないが、得てしてそういうもんだと思う。


前にこのことを有志の前でボソッとこぼしたら、


「青……なんか怖い」


と若干引かれてしまった。


指摘されなくても、自分の思考の暗さには時々さぶいものを感じる。
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