悪魔的に双子。
ぷんぷんと怒るシンデレラに、なんとか機嫌を直してもらおうと話をする王子。


しかし、とうとう王子が折れ、その日は一人寂しくお城へ帰って行った。


しかし、次の日にも王子は現れ、シンデレラが屋根裏部屋にいる頃合いを見計らって現れた。


次の日も次の日も。


次第に二人は気軽に話のできる、仲の良い友達のようになってゆく。


そして舞台の終わりの終わり。


王子がタイミングを見計らい、シンデレラにもう一度尋ねた。


「一緒にお城で暮らすつもりはない?」


シンデレラは、童話の中ではあり得ないいたずらっぽい笑みでもって王子に応えた。


「さて、どうしましょう」


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