悪魔的に双子。
我が家では、クリスマスの一週間前に、家の中を飾り付けする。
移動の妨げになることが若干否めないでかいツリーに、サンタの置き物、星の形をした装飾品。
これを考えついたのは、お母さんだ。
「だって楽しいじゃない。クリスマス気分って」
わたしたちの方は、お母さんたちと暮らすようになるまでクリスマスというイベントをそれほど意識したことがなかったので、始めてツリーの飾りつけをやらされたときは(もはや強制だった)、なんだか目がチカチカしたのを覚えている。
「真昼、てっぺんに星付けれる?」
「……努力する」
脚立の上に立つ真昼に、ツリーのてっぺんにスポッとはまるようになっている星を渡す。
真昼が不安定な足場で危なっかしく上に手を伸ばす。
……努力はしているようだが、まだ若干背が足りないようだ。
つま先立ちをして足をプルプル震わせる真昼に思わず笑ってしまった。
「何笑ってるんだよ、青がやってみれば?」
むっとした顔の真昼が頬を赤くしてわたしを見下ろす。
「やだ、真昼が届かないのにわたしが届くわけないじゃない。お父さんが帰ってきたら付けてもらおう。」
真昼はしばらく黙っていたけど、きゅっと口を結んで首を横にふった。
「もう少し、頑張る」
「あ、そうなの」
真昼は変なところで負けず嫌いだ。