悪魔的に双子。
『失礼します』
と唇を動かして有志が教室に入ってきた。
他のクラスに乱入することに慣れていない有志は少しきょどっているようだ。
背後の田城はまったく気にしていないようで蓮と楽しそうに話している。
蓮と『まとも』な会話を日常的に成立させることができるのはわたしの知る限り彼だけだ。
それだけで尊敬もの。
有志はわたしの席に来ると、きょろきょろとせわしなく教室を見渡した。
「ねぇ、青っ、外で食べようよ。なんかすんごく見られてる気がするっ」
怯えた声でわたしに囁く。
「嫌だ。教室の外には出ない。」
わたしの異常に早い却下に有志が一瞬変な顔をした。
「……何で?」
わたしは暗い笑みを浮かべて答えた。
「何か起こりそうで怖い」
「ああ」
察した顔の有志が苦笑って言った。
「今日、クラスの女子たちに質問されたよ。園村くんの妹は真昼くんと付き合ってるの?って」
……噂は、とどまることを知らないらしい。
と唇を動かして有志が教室に入ってきた。
他のクラスに乱入することに慣れていない有志は少しきょどっているようだ。
背後の田城はまったく気にしていないようで蓮と楽しそうに話している。
蓮と『まとも』な会話を日常的に成立させることができるのはわたしの知る限り彼だけだ。
それだけで尊敬もの。
有志はわたしの席に来ると、きょろきょろとせわしなく教室を見渡した。
「ねぇ、青っ、外で食べようよ。なんかすんごく見られてる気がするっ」
怯えた声でわたしに囁く。
「嫌だ。教室の外には出ない。」
わたしの異常に早い却下に有志が一瞬変な顔をした。
「……何で?」
わたしは暗い笑みを浮かべて答えた。
「何か起こりそうで怖い」
「ああ」
察した顔の有志が苦笑って言った。
「今日、クラスの女子たちに質問されたよ。園村くんの妹は真昼くんと付き合ってるの?って」
……噂は、とどまることを知らないらしい。