紙ひこうき
窓に身を乗り出して、空を仰ぐ。

ここからこの身を投げ出したなら、この繰り返しの毎日から逃れることができるだろうか。
すべてを忘れて、あたしを縛り付ける柵たちから自分を解放することができるだろうか。

いくら答えを知ろうと足掻いても、自ら足を踏み出す勇気はない、

逃れられるわけがないのだ。
繰り返される毎日に、終わりはない。

人間は、それを知っているから彷徨い続ける。
哀しい、生き物。
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