Many☆Love
「手を出して目つぶってて」
言われたとおりに、手を差し出して目をつぶった。
しばらくして、
「目開けていいよ」
目を開けると、
私の指にきらきら光る指輪がはまっていた。
「これな、ペアリング。二人の名前と記念日が内側に彫ってある」
すると、田中くんは屈んで私と目線を合わせた。
「本当に、一緒にいられて嬉しい。
これからも、一緒にいさせて?」
うんうん、とうなずく。
こんなサプライズ嬉しすぎて泣きそうだよ。
「財布大切にする!紫音も指輪ずっとしてろ。俺のだっていう印だ」
もう、涙が溢れて頬を伝う。
『泣き虫だな』って困ったように笑って、私の頭をくしゃっとなでた。
「泣き止んで。お姫様」
そういうと、私に甘いキスをプレゼントしてくれた。
いつもは、私が顔を上げてキスしてるけど、今日は、私に合わせてくれていて優しいし、いつもより近い。
普段、俺様すぎるけどこういうとき優しい。