Many☆Love
あれ…??
一向に当たらないボール。
何で…?
そう思いながら目を開けると、目の前には…...........。
田中遥真......。
私に背を向けてボールを、受け止めている。
周りは、歓声なんかでざわざわしているはずなのになぜか聞こえない。
時が止まったみたいに。
「よしっ!敵チーム ぶっ潰すぞっ!」
田中くんの声で、私は引き戻され、止まっていた時間が動きだす。
張りきっている田中くん。
「あっ、ありがとね。」
私は、田中くんにお礼を言った。
周りがざわついて聞こえないと思ったけど、聞こえたらしく
「別に。当たり前だろ。」
と言われた。
なんか、嬉しい。
胸の奥が、ほんのり温かい。
田中くんは、どんどん敵チームを倒し、うちのクラスは、優勝した。