Many☆Love
優しいあいつ。
朝。
眠い目をこすって、起きた。
パパッと身支度をした。
そして、何も言わずに家を出る。
だって、ママとパパは寝ているから。
いつもの日常の朝。
何年も繰り返されている。
この習慣。
そっとドアを閉めた。
いくら、つらくても学校でなら笑える......。
「よしっ!」
気合いを入れて歩き出す。
しばらく歩くと、後ろから聞き覚えのある声。
「おはよー♪」
明るく高い声の伊緒だ。
声もかわいければ、容姿もかわいい。
「ねぇねぇ~!紫音 宿題終わった?」
長いまつげをパチパチさせながら、私を見る。
「あっ!忘れてたぁ~(泣)」
私は、あせった。どうしよう.....。
すると、伊緒は
「私も!一緒にやろっ!」
と言ってくれた。
本当に、いい友達を持ったと思う。