Many☆Love
男子と話そうと思っても、どんなことから話せばいいか分かんないし、どんな話題を振ればいいのか……。
そんなことを悶々と考えていると、
「ねー!紫音はどう思う?」
伊緒が、いきなり私に振ってきた。
「なんの話?」
状況が全くつかめない私。
「あのね〜!沖田くんって、お菓子作りが趣味なんだって!それで沖田くんがお菓子作る男子をどう思うかって」
伊緒は、ウィンクした。
あぁ、きっと私が話しやすいようにしてくれたんだ。
伊緒の優しさが嬉しかった。
「私は、いいと思うよ。今度、お菓子作ってきて!食べてみたいな〜」
私が、勇気を振り絞って言ってみると、
「いいよ。今度、持ってくるよ」
そう言ってくれた。
案外話せるもんだね。
優しくて話しやすい男子も世の中いるしね。
沖田くんも加藤くんもいい人そうだから、よかった。
なんか、修学旅行が楽しくなりそう。
そう思った。