Many☆Love




声のする方へ振り返ると、



「田中くん…」



私が座ってて位置が低いのもあるけど、やっぱり背が高いなぁ。





なんて見上げていると、



「隣、あいてる?」



「うん。」



「座っていい?」


私が頷くと隣に座った田中くん。




いつもより距離が近い!



肩が触れそう…。





やばい。




ドキドキする。



緊張する。



「なんかいい匂いする。」



なんて突然言い出す田中くん。



「え?そうかな?なんの匂い?」



機内食とか?


コーヒーとか?


それともお菓子とか?



「お前からいい匂いする」




はぁぁぁぁぁあ??!!




「そうかな。別に普通じゃない?」




すんすんと自分の周辺の匂いを嗅ぐ私。




「香水とかつけない?」



「つけない。つけない。私、自然と香る匂いが好きだから」




「何気ないときにふわって香るとキュンってくるんだよね」


田中くんがにこにこ笑いながら言った。



「じゃあ、キュンってきたー?(笑)」


私が冗談言うと、




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